文系大学院生の生活

文系大学院生、近現代文学専攻。研究や大学院の生活について記録していきます。

最近考えたことのメモ(短い)

最近考えたことのメモ、本当に短い。

  • 前に時代背景を知らずに読んで理解した内容は読みとしてあやまりなのかについて考えていたけれど、ここには「感性」にもとづいた「素直」な読みこそ、フラットであるという前提がある気がした。だけど、もとづけるほどの感性が自分に備わっていると言えるか。むしろフラットであるつもりで、とてつもなく偏ってる場合あるよね。というか、パラダイムからは誰も逃れられないのだから偏ってるのが前提になる~。そういう自分の知らないうちに身に沁み込んでしまった感性や価値観を、軌道修正するのに色々調べることはやっぱり重要だ……。でもだからといって、面白いと思って読んだ感覚まで否定されるのは違うし。感想と研究は別と考えれば済むのでは?という声が聞こえてきそうだけども、そこも少し疑わしい。今日の文学研究においてテクストからは多様な読みが引き出せるという考え方は常識になった(どこに焦点を当てるかによって物語は異なる側面を見せる)。それはいいのだけれど、このように読めるはずだと世の中(?)に主張するなら「ただしさ」的なものが必要では?それともAという物語からABという読みを引き出すことと、ACという読みを引き出すことは全く別の問題で、共存可能ということなんだろうか。相容れない読み同士がぶつかると論争が起きるのだろうか…(たとえば『こゝろ』論争とか)。うーん。わたしが勉強不足なだけで、こんな問題とっくに解決してるのかな。どうかな。